STUDIO LUMIERE  

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「 作品評やってます その② 」

授業ではできなかった個々の細かな補足をしたいと思います。
様々な加工を施した作例を載せますが、文章を含め、
決して「こうしなさい」というものではありません。
ここで記したことが、今後の撮影の参考になれば幸いです。

301107Fさん
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上の2枚、言うことなし。
このクオリティーとモチベーションで枚数がそろえば写真展や写真集も!


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こうしたモチーフはやはり正面からトライしてみたくなります。


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画面右側の植栽のボリュームを削って2人の人物を強調するか、
その場の空気感の為に生かすか、これは作家の意図と好み。


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パースを修正してシャドウを明るくし、逆に空の明るさを落としてみましたが、
オリジナルが持つ空気感を損なうかもしれませんね。


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これまた微妙で重箱の隅をつつくことになるかもしれませんが、
垂直水平の修正と天の照明をカットして視線が人物に集中するようにしました。


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最近のカメラは暗い場所でも驚くほど明るく写します。
(そういえばSONYがものすごいカメラを売り出しますね)
暗い場所で昼間のように明るい写真を撮れるのは、単純に記録という意味では
すばらしいのですが、表現の上では、人がうまくコントロールしないと、
違和感のある写真になるのかもしれません。かつて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が
指摘したように、すみずみまで明るく照らし出されることで、暗闇が無くなることで、
逆に見えなくなるものが、あるのかも知れません。


301070Nさん
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この季節ならでは。いいですね。
Nさんの作品もっと見たいな…


301092Hさん
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Hさんの作品はどれも、爽快です。
海とか、空とか。取り合わせもユニーク。
で、この度の「カメとジョシ」
なんで?と思いながらも、なんかいいんだな~。


301100Lさん
モノクロならではの作品です。
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とても不思議な写真です。鳩の存在感を強調するために、
鳩以外の背景の明るさを暗く落とし、さらに右下に目を奪われないようにするために
黒く焼き込んでみました。
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海、空、江ノ電、ランナー、サーファーと多くのモノが写っているのですが
見る者には、どこから見たらよいのか迷い、注意が散漫になります。
そこで思い切ってトリミングし、視線の誘導をしてみました。
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これは、本当に好みの問題。
この1枚だけなら、私もLさんのオリジナルが好きですが、
3枚並べた時のバランスで考えると全体に明るくしたものも一考の価値はあるかと。


301055Sさん
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やったね~。こういうの個人的にとても好きです。
パワーフォトですよね。私小説のようでもあり、
ごちそうさまでした。


301032Kさん
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独特なトーンで、不思議な雰囲気の作品になっています。
以前の作品も同じトーンのものがあり、それが「Kさんらしい」
作品として印象に残っています。スクエア(正方形)の写真であることも
効果的だと思います。フィルム世代の私などは「6×6フォーマット」の作家たちの
作品がオーバーラップします。
私自身も最近はコンパクトデジカメのスクエアフォーマットでばかり撮っています。
理由は「縦位置横位置のかまえ直しが面倒くさい」というなまぐさなものですが…


301027CHさん
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キウリ、順調なのかな?
ところで、鉢変わった?


お・ま・け
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301103Mさんへ
名札をつくってくれて、ありがとー。
すっかりなじんで、忘れて、そのまま、
街を歩き回り、電車に乗り、家まで帰りました。
気づいた人は「もーりー」は何をしている人か気になったでしょうね。
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by mooriyan | 2015-06-27 12:49 | mooriyan

「 作品評やってます その① 」

授業中、個々の作品評ができないことが気にかかっていました。
じゅうぶんとは言えませんが、ここで記したことを今後の撮影の参考にしてもらえればと
思います。作例なども貼り付けていますが、決して「こうしなさい」というも
のではありません。参考ですから…。
では、さっそく。

301027Kさん
オリジナル1
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作例2
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作例3
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オリジナル1で、じゅうぶん雰囲気は伝わりますが、
作例2、さらに作例3のように、主役を「うしろ姿の男」にしぼってみました。



301028Kさん
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授業でもお伝えした通り、モノクロは見る側に深読みをさせます。
勝手に物語を想像したりしますが、それは作家の意図するところとは違うかもしれません。
作品にひとり歩きをさせるか、否かは…むずかしいですね。



301104Mさん
オリジナル1
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オリジナル2
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オリジナル3
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どこの水族館でしょう? きれいですね。なかでもオリジナル3が印象的です。
そこで、他の写真も3にあわせてトリミングしてみました。
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301032Kさん
ニューヨーク?
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ケベック?
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ベネチア?
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マヤ?
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すごいぞTDS!ところでこの子は誰?



301086Hさん
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「フクロモモンガ」だそうです。皆さんご存知ですか?
かわいいですね。あれっ、4枚目はウ○チの図かな?
5枚目はベストショット!これからも、たくさん撮ってあげて下さい。

参考までに、フクロモモンガはニューギニア島、オーストラリア大陸北部および東部、タ
スマニアなどが故郷。体長は16cm-21cmで、尾は胴体よりも長く、体重は90g-150gほど。
子供の頃から育てると、飼い主にたいへんよくなつくとのこと。



301070Nさん
オリジナル
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作例
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なんだか危ない状況ですが、写真としてはおもしろい。
強調するために写真全体のコントラストを強め、
作例のように人物が浮き上がるようにしてみました。
とにかく安全第一ですので、撮影に集中するあまりケガなどしないように気をつけて下さいね。

301097Yさん
無題でしたので、勝手にストーリーをつくりました。
1 春がきた♪どこにきた?
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2 春がきた♪里に来た。
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3 春が来た♪ここにきた。
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3枚で一つの俳句のように思えます。起・承・結。
写真が文字がわりに?おもしろいですね。
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by mooriyan | 2015-06-18 23:56 | mooriyan

「 定点撮影に時の流れを思う 」

定点撮影(同じ場所から、時間を変えて写真を撮る)という手法があります。
時の経過を客観的に見せてくれる、写真ならではの技法です。
特別なイベントが写っていなくても、なぜか引き寄せられ、見入ってしまうのは
限られた時間を生きている人間の体内時計が覚醒するからでしょうか。

301022 Kさん、自宅の窓から定点撮影にトライしてくれました。
朝、昼、夕暮れ、夜。かな?
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「朝(アシタ)には紅顔(コウガン)ありて夕べには白骨となる…」
なぜか、受験勉強をしていた頃の一文が思い浮かびました。
朝見かけた時には、あんなに元気だったのに、夕方にはこんな変わり果てた姿になってしまった…。
人生何が起こるか分からない。諸行無情であることよ。と、
なにやら恐ろしげなこの一節、詳しくは和漢朗詠集や蓮如の御文で引っぱってみて下さい。

朝、目が覚め、忙しく日中を過ごし、夕ぐれ時に家路を急ぎ、夜には眠りにつく。
とりたてて意識することもなく繰り返してきた時の流れ。
夕べに白骨を見ることなどあろうかと。ところが、歳を重ね、幾たびも白骨を目にすると、
立ちどまり、注意深く辺りを見渡すようになるのです。流れは立ちどまった時にこそ強く感じるものです。
若いみなさんにはあまり「ピン」とはこないと思います。
「ああ、年とるとそうかもな。」と心に留めてもらえればじゅうぶんです。
「やりたいことがたくさんあるのに人生って短すぎるよ~」なんて、
若い人の発想じゃないよね。きっと。

「…雲にかくれり~人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり~
一度生を享け… 」の織田信長や、
「露とおち 露と消えにし わが身かな 難波のことも 夢のまた夢」の豊臣秀吉、
精神的にも物理的にもいい歳ですものね。

お・ま・け・
はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがみよにふる ながめせしまに 小野小町 
こちらは、いい歳(失礼)だったかどうかは…。
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さくらでなくて、時節、あじさい。
ながめせしまに(長雨せし間)ならこれもまた風情。
いろが、うつりにけりな…それが大人の魅力にはならぬのでしょうか。
女ごころとはむずかしいのですね。
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by mooriyan | 2015-06-12 20:20 | mooriyan