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「 思いおこせよ梅の花 」

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菅原道真公像 絹本着色 源賢古画 
谷保天満宮(東京都国立市)所蔵

今年は寒さに負け、未だに初詣でに出向いておりません。
みなさんはどちらへ詣でましたか?
どこでも良いのでしょうが、いつの頃からか
「初もうでは天神さまへ」が、マイブームです
わずかばかりのお賽銭で、
菅原道真公のように、秀でた人物になれますようになどと
厚かましいお願いをして早々にひきあげてくるのです。

その菅原道真公ですが
いったいどんな人だったかご存知でしょうか?
社会科や日本史に登場することがありますが、ほんの数行で終わってしまいます。
なので、もう数行つけたしておきたいと思います。

菅原道真(845~903年)は平安時代の貴族で文化人、学者、政治家。
「優れた人物であり、忠臣として名高い」と記録されています。
54歳のとき、国の最高機関の役職である右大臣に就任。
今の内閣官房長官といったところでしょうか。
時の天皇の信任もあつかったと言いますから実際にはそれ以上の
手腕を振るえるポジションだったかもしれません。
そんな道真公ですが、讒訴(他人をおとしいれようとして、事実を 曲げて言いつけること。
陰で人の悪口を言うこと。)に遭い、左遷され、
みなさんご存知の「失意の最期」となるわけです。

偶然でしょうが、道真の死後、彼を追いやった権力者たちが
次々と不幸にみまわれたため、恐ろしくなって、名誉の回復のために
様々なことをして道真をもちあげます。よほど後ろめたかったのでしょう。
国を動かすような人たちのやることとは思えません。
各地の天満宮に道真公が祀られているのも、そういった愚かな所業の
名残りなのかもしれません。

こち(東風)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ

無実の嫌疑で都を離れざるを得ない道真が詠んだ歌です。
いつの時代にも、さまざまな風が吹くものです。
風に翻弄されて散った、こころある つぼみも少なくはないはずです。
流されながらも時に立ちどまり、過去を学んで、
今の自分が立つ足元をいま一度確かめる。周囲にどんな風が吹こうと
自らが信じる正しい道を見失わないように。
主も、春も見失うことのない梅の花でありつづけたいものです。
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by mooriyan | 2014-01-08 19:44 | mooriyan