STUDIO LUMIERE  

「 写真か、専門か。 」

いや~、昨日の雪はすごかったですね。
東京では27㎝ですか。でも45年前は30㎝だったそうです。
なんとなく記憶にあるような…
おかげで本日は、ほぼ一日雪かきをすることになりました。
腰にきますねー。
これは↓昨日の夜、近所の様子を偵察に出た時の写真です。
d0154964_1923870.jpg
もうこれで最後にしてほしいですね~。

申し訳ありませんでした。ついつい、
雪への恨み言が長くなってしまいました。

みなさんは、宮崎学(みやざき まなぶ)という動物写真家をご存知でしょうか?
ご本人は動物写真家という限定的な呼び方を好ましく思っていないと耳にしました。
確かに写真家のみならず多方面でご活躍なので「ネイチャージャーナリスト」とした方が
良いかも知れません。私も何度か(一方的にではありますが)お会いしたことがあります。
最初は私がまだ学生だった時分、新宿の写真展会場で偶然に。
年下の私が言うのは失礼なのですが、「実直素朴な好青年、思ったより小柄な人だナ。」
そんな第一印象でした。当時の宮崎さんの写真からして、大柄な熊のような写真家を
想像していました。が、目の前の、柔和な宮崎さんは熊というより、リスやモモンガを思わせました。
そのギャップからか、ますます親しみをおぼえました。

その宮崎さんのお話ですが、当時の記憶をもとにしておりますので、
間違いがありましたらご指摘いただきたく思います。
まだ、無名に近い宮崎さんが、故郷で野生動物の記録に力を注いでいたころ、
手にしていた写真機材は、今の、みなさんからすると信じられないような簡素な機材で、
写真を見せられた専門家たちが「こんな機材で、あの素晴らしい写真を撮れるのか?」
そう言って驚いたそうです。宮崎さんの才能を認めたある研究者が機材の提供を
申し出たという話も聞きました。(例えは適切でないかもしれませんが
コンパクトデジカメでアフリカの野生動物の生態を記録するような感じかな)
「野生動物の姿を記録するには、大砲のような巨大な望遠レンズを取り付けた、
最新鋭のプロ用カメラが絶対条件。」
そうしたイメージが気持ちよく崩れ去りました。
ネイチャーフォトの肝要は、
写真機材の専門家である前に、自然や野生動植物の専門家であること。
どんなにすごい機材でも、その性能だけで撮れる写真には限界があります。
自らが得意とする専門分野での経験と知識の積み重ねこそが
作品創りの屋台骨となるのではないでしょうか。

宮崎 学さんの写真集の一部を紹介させていただきます
d0154964_19245680.jpg

宮崎さんに興味を持った方は覗いてみてください↓
【宮崎学 写真館・森の365日】 http://www.owlet.net/

私の敬愛する写真家には、カメラや写真そのものの専門家は、きわめて少なく、
むしろ、その他の…考古学、文化人類学や海洋生物学であったり、
様々な分野で記録、表現、伝達するための写真という道具を使ううちに、
結果として、写真史に名をとどめるまでになった作家がほとんどです。
世界的な写真家セバスチャン・サルガドは、経済学の専門家。
写真を専門的に学んだことはなかったそうです。
彼にとって写真は、ひとつの有効な表現手段にすぎず、
自らの意思をうまく第三者に伝えられるのなら方法はなんでも良かった。
そんな主旨のことを言っていました。サルガドにそう言われると、
はじめから写真に限定した写真表現という授業は、
なんとも薄味の手前味噌に思えてきます。(やりにくいですね)
とは言え、そのサルガドも写真という表現手段を選択したわけですから、
すばらしい表現伝達手段であることに違いはないはず。
本末転倒になるかもしれませんが、学生のみなさん、ひとり一人が、
自らの専門分野を見つけたその時に、写真が有効な表現手段となることを願い、
これからも写真表現への誘いを担当させていただきたいと思っております。

そのセバスチャン・サルガドの作品の一部を紹介させていただきます。
d0154964_19251354.jpg

すごいね…。写真て、勉強するものじゃないのかな…。
[PR]
by mooriyan | 2014-02-09 19:28 | mooriyan