STUDIO LUMIERE  

「 ちょっと浅く!ちょっと広く! 」

芥川賞作家「開高 健」の作品に「もっと遠く!もっと広く!」があります。
文豪には釣りを愛する人が多いようで、開高さんも釣りに対する傾倒は
深く、自分の作品、ライフワークにしてしまう。
「もっと遠く!もっと広く!」は釣りをモチーフに文字通り、
遠く!どこまでも、
広く!自分を中心に360度どこまでも、世界をかけめぐる。

文豪ならではの表現力で「釣り」のおもしろさを味あわせてくれます。
ものを書く仕事をしている人は、物事をよく知っていることに感心させられます。
もちろん、知りたいという好奇心もあるでしょうが
「書いて伝える」為には、ある程度深いところまで調べることになるのだと思います。
「もっと深く!もっと広く!」なのでしょうか。
みなさんは大変な世界を目指しているのかもしれません。

一方、写真を撮る上では、「そんなに深入りしなくていいんだよ」
という話しがあります。とにかく広く、浅く知っていることが重要で
深さは、ほどほどに ということらしいのです。
写真は、深い世界への入口に建つ「道しるべ」のようなもので、
写真一枚で、ものごとすべてを語り尽す必要は無く、ものごとへのきっかけとして、
あとは見る人、受け手にゆだねる。
そう言う考え方もアリでしょう。
「ちょっと浅く!ちょっと広く!」
多くのものに出会いに行く、多くのものを見に行く為の
ツールとして、写真という行為を上手く使ってみてください。

もちろん、まったく反対に、より専門的に、ある分野やテーマを
深く探求することもまた写真の醍醐味ではあります。
念のため。
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上京して間もないころ、新宿の書店で、レジかと思って並んだら
その先に開高 健が? 
「開高さん、サインするの面倒くさそうだな。
ファンサービスも大変だ…」などと思いつつも、予定外の豪華本を買い、
しっかりサインをもらって、きました。

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写真を担当した、つるつる頭の写真家 髙橋 昇さんが
一緒にサインしていましたが、ニコニコと、とても愛想が良かったのは
対照的で印象に残っています。
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by mooriyan | 2011-11-17 09:34 | mooriyan